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2016.09.30 Friday
霧雨の中、父との面会を求めて東京拘置所へ行ってきました。最後に面会できた2008年から、もう8年以上父の姿すら見られていません。
拘置所へ続く味気ない道を歩きながら「今回も会わせてもらえないんだろうな」と心の中でつぶやいてしまいました。2008年から記録に残っている2015年5月8日までの間に、少なくとも177回、わたしたちきょうだいは父との面会を拒否されています。
面会ができたころ、父はすでに、心身ともに自己表現ができず,外部刺激にも反応しない状態に陥っていました。複数の精神科医の先生方は、そんな父を「昏迷」状態にあり、心神喪失であると判断しました。
わたしが突然大声で叫んでも、びっくりするのは立ち会いの刑務官と、弁護人だけ。娘が面会室に来ていることどころか、自分がどこにいるのかさえ、父にはわかっていなかったと思います。2008年に、東京拘置所から父との面会を拒否されるようになったとき、「ああ、これ以上、人目に触れさせることさえできないのか」と感じました。
父はわたしが子どものころに全盲になったので、ほかの人に本を読み聞かせてもらったり、「階段が5段あります。その次に踊り場があって、また階段が始まります」と外部の状況を口頭で伝えてもらうことで、情報を補っていました。もちろん、父は一人で歩くことはできなかったので、誰かが父の目の代わりをしていました。
逮捕された後も、目が見えないがゆえに、本や漫画を読んだり、手紙を書いたりもらったりして、時間を使うこともできませんでした。もちろん裁判の資料を読むこともできません。
その暗闇の中で、何時間も、何日も、何年も父が一体何を感じていたのかと、想像すると悲しくなります。
面会ができていたころの父は、ただそこに肉体があるだけの存在でした。赤ちゃんレベルの意思も持たず、反応もできない。排泄のコントロールもできない、変わり果てた父がそこにはいました。目が見えないことの大変さは、年を重ねるにつれて、より強く認識するようになりました。子どものころは、父の目が見えないのは当たり前で、目が見えない人の身になって考えるところまでは至りませんでした。
同様に、精神的な疾患のつらさも、子どものころは想像ができませんでした。自分がうつ状態や、解離して自分が自分であるという感覚を失う経験などをすることで、そのつらさを理解していきました。父の意識は、今どこにあるのだろう?
排泄のコントロールができず、汚物の中での生活を強いられているとされる父は、苦しくないのだろうか?
どうしたら父に会わせてもらえるだろう。
――どうしたら、父に治療を施してもらえるのだろう。昏迷の状態が、排泄のコントロールができない状態が、心地よいはずもない……。
けむる空模様と同じように、拘置所に向かうわたしの心も、暗く沈み込んでいました。(以下、面会記録を元に書きました)
15時47分、拘置所に到着。
面会申込み用紙に必要事項を記入し、身分証明書を窓口に提示。窓口の担当者がうなずいて、本人であるとの確認が取れたと合図をくれる。
50分、 窓口の人が「どうぞ」とピンク色の面会整理票をくれる。面会番号220番。面会フロアが6階の人はピンク色の紙をもらうが、父に関する限り、この紙が意味をなしたことはない。
雨なのに、面会人が多いようだ。待合室で人がたくさん待っている。
16時5分、面会申込み窓口の前に置かれた長いすに座って待っていたところ、恰幅のよい刑務官がわたしの姿を確認し、一瞬立ち止まった。その後、つかつかと歩いてきて「面会できません」と一言。沈黙。――あれ? また定型文じゃないのか。
「面会に出るように何度も声をかけたが、呼びかけに応じず、部屋から出ようとしない。そのように連絡がありました。以上です」
語尾が多少違えど、大抵いつも、同じような定型文を伝えられていた。それがここ数ヶ月、定型文を聞いていない。しかも今回は「面会できません」の一言だけだ。父の体調がより悪化したということなのだろうか。心配が募る。「以上ですか?」
と聞くと、刑務官はうなずき、わたしが「はい……」と返事をするとそのまま去って行った。
また今日も、会わせてもらえなかった。
拘置所の外に出ると、霧雨がさあっとわたしの顔を濡らしました。空を見上げても、見えるのは厚く垂れ込める雲ばかり。
父と最後に言葉を交わしたのは、もう20年以上も前のことです。子どもだったわたしも大人になり、父が逮捕された年齢に近づいています。
父と話ができたら、もっと早くにわたしの時間は動き始めただろうし、父と面会ができたとき、せめて名前だけでも呼んでもらえたら、わたしはもっと元気に生きられたでしょう。
父と会えていたころ、面会に行くのが苦痛だったこともあります。何を話しかけても反応してくれないので、人形に話しかけ続けるような、壁に話しかけ続けるような、むなしさがありました。――それでも、今となっては思います。父の姿を見られたころはよかった。今はもう、父の姿を見せてもらうことすらできないのだ、と。
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2016.01.01 Friday
昨年はお世話になりました。
新年、明けましておめでとうございます。
昨年は『止まった時計』を出版していただき、わたしの人生の中で、父・麻原彰晃(松本智津夫)が逮捕された1995年に次ぐ、大きな変化の年となりました。
新しい出会いがあり、多く方々に支えられ、さまざまな経験をさせていただきました。自分自身のありのままを表現し、等身大の自分を自覚したことから、前向きな気持ちの日が多くなっています。支えてくださっている方々への感謝の気持ちが強くなってきました。
今まで、居場所がないと感じていましたが、わたしが気づけなかっただけで、居場所はあったのですね。本当にありがとうございます。
本年は自分自身にできることを一つ一つ積み重ねていきたいです。そして、出来事に自分をコントロールされるのではなく、自分が人生の手綱を握れるようになることを目指します。
本当の強さは、自分を大切にするということかもしれないと最近よく考えています。まだまだ自分を大切にすることが上手にできませんが、いつか自然と変わっていければうれしいです。
写真は、夕べの年越しうどんです。
そばにアレルギーがあるので、よもぎうどんにしましたー。
現在、Facebookの確認が月1回から2回ほどになっています。またTwitterのお返事もなかなかできなくなっています。いただいたお返事は確認していますので、よろしければ今まで通りお送りくださいね。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
皆さまにとって、よい一年となりますように☆彡
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2015.07.10 Friday
−−ある日の夕食。
早摘みメロンを料理することにした。
こんな子たち。
皮をむく。
真ん中を割る
おお−。まるっきりメロンだなぁ。味はどんな感じだろうと思い、少し食べてみる。ほのかな香りと甘みがある。熟したメロンでいえば、やはり、果皮近くの甘くない部分と同じような味。うむうむ。なるほど。
豚肉も買ってきてあったので、
【圧力鍋でとろとろ♪豚肉と冬瓜の煮物】http://cookpad.com/recipe/1262356
こんなの作ろう。冬瓜の代わりにメロンを使う。メロンのおいしさがいきるかな?
なお、煮物には、メロンの一個と半分を使い、半分は浅漬けにすることにした。
あとは、『湯けむりスナイパー』というマンガに出てきた、日本酒を霧吹きで吹きかけて作る「野鳥焼き鳥」にチャレンジ。あ、もちろん、お肉は野鳥ではなくて鶏肉。チャレンジするのは作り方のほう。といってもレシピは簡単で、日本酒を霧で吹いて、後は塩をするだけ。
(注『湯けむりスナイパー』は、スナイパーだった元殺し屋が、秘境の温泉宿で働く設定の人間ドラマです。主人公の源さんがハードボイルだけどなかなか可愛い。結構好きです。)
あわわ。危ない! 片面焼き損ねて生で出すところだった。鶏肉の生ってだめなんだよね(^_^;。焦った!
できあがりはこんな感じ。
おお〜。爪楊枝を刺したらそれなりになった。
それにセール品になっていたもやしで野菜料理を。フライパンに薄くごま油をなじませ、タマネギの薄切りをしき、もやしを載せて蒸し焼きにするという簡単なもの。火が通ったら、上に紫蘇のみじん切りとミョウガをのせて出来上がり。いただくときは適当に作ったポン酢をかけて。
おとととと。大根。こんなになっちゃった。
これは浅漬けにして復活させたなり。
ということで、今日の夕食制作は完了。
美味しいとあっという間になくなった。めでたしめでたし。
冷蔵庫の野菜室には、ミョウガ一つ、レモン一つだけになった。パチパチ。
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2015.07.06 Monday
久しぶりの更新です。
ふよふよとした時間を過ごしていたのですが、今年は自己研磨に燃えようと決めました。
と、かっこいいことを書いていますが、わたしが一番に成長しないといけないのは、整理整頓能力です。
というのも、ブログの記事を書いても、書いても、どこかになくしてしまうのです。保存しないで閉じてしまったものもあるらしく、がっくりしております。未練はありますが、自分の責任。あきらめて新しい記事を書きます。
コメントいただき、ありがとうございます。
健康を気遣っていただいて恐縮です。
疲れたサラリーマンさんおすすめの「山椒は、肝臓に効果テキメン」「肉を食べるなら、大根おろし必須」はよさそうですね。わたしも試してみます。
現在、やりたいことがいっぱいあり、ばたばたしています。
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2015.06.27 Saturday
お夜食にチーズはんぺんを作りました〜。
おつまみ系で好きなので、たまに作ります。
1.はんぺんを開いて、片側にぬるゴルゴンゾーラ、もう片側にはマヨネーズ
2.片側にしそを載せて
3.スライスチーズがないのでシュレッドチーズを載せて
4.はさみ合わせてフライパンで焼いたら、できあがり。
こんな感じ。おいしそうでしょ(ノ´∀`)ノ。
うまくできていそうなんだけど、実は−−
チーズをしっかりととろけさせようとして、焼き過ぎちゃった。
でも、おいしかったです。
焼きすぎた方も香ばしくてサックリとなっていいかも(ちょっと言い訳)。
しそが良い仕事をしてくれています。チーズの濃厚さと共に紫蘇の香りがほわっ。紫蘇をもっと入れても良かった。ぬるゴルゴンゾーラはもったいなかったです。いつもはなしで作るのですが、なしで作ったのと味が変わらなかった。
ごちそうさまでした!
教訓 はんぺんは味がはっきりしているため、細かい味付けは不要!