失った198円と6時間……(日記)
5月8日、珍しくふらふらとファミリーマートに入ってしまった。
すると、牛乳プリンがわたしを誘惑するではないか。
ちゃんとした食事をしないで家を出てしまったため、お腹がすいていた。いや、わたしは知っている。これも言い訳。単にわたしは甘い子が欲しかった。それも、みずみずしい子が。
白いチョコレートのようなものがかかっているのが気になったが、成分表にチョコレートの記載なし。何度も確認したが大丈夫。材料を見ると、牛乳ゼリー(もしくは寒天)というよりブラマンジェのようだ。これはますます美味しそうだ。
プリンを買ってベンチに腰を下ろした。〈立ちながら食べるのもちょっとなぁ〉と思ったからだ。
わきわきとプリンの蓋を取り、スプーンですくうとぷるぷると美味しそうに震えている。「わたしを食べて」とプリンは全力でわたしに語りかけてきた。わたしははやる気持ちで口に持っていった。甘くてミルキーな風味が口いっぱいに広がる。
……。
やっぱりこのチョコぽいのは、どう考えてもホワイトチョコではないか。成分表を確認する。それらしきものがないが、それでも意識がだんだんと混濁していく。〈変だなぁ。疲れていたのかなぁ。甘い物食べてほっとしたの?〉と思いながら、事実の確認をすべくお客様センターに電話することにした。
――結局、ホワイトチョコだった。どうも、植物性油脂という表記でカカオバターは使っていいという決まりがあるとのこと。確かに、カカオバターは植物性油脂だものね。そういう決まりならば、文句は言えない。
帰宅後、料理する気力もなく、残っていたポトフにレタスを足したものに、うどんを入れ簡単に食事を済ませた。後は、キュウリの炒め物。出かける前に作ったから、しなびて漬け物のようになっている。デーザートも忘れずに。
〈アレルギー出しているのに、なにやっているんだか。いや、アレルギーが出ているときは、むしろ食べちゃうんだよなぁ〉
このとき、19時ごろだったと思う。レアチーズケーキを食べたかどうかも記憶が怪しい。リビングでそのまま倒れていた。ぼんやりと〈これは明らかにアレルギーだなぁ。カカオバターは大丈夫だという説もあったが、だめだということが証明された。これはやっちまったなぁ。たまっている仕事をやろうと思っていたができそうもない〉などと思いながら、半分意識を失っていた。
その後、これはだめだと思い、アレルギー用の薬を飲み、なんとか寝床へ移動。冷や汗をかいている。頭の奥がしびれ、顔もしびれている。その後、一時間毎に目を覚ますが、状態は良くならない。身体は最初熱くなっていたが、次第に冷え始めた。ほほほ。これはあなふぃらきしーしょっくというやつだ。
結局、意識がはっきりし始めたのが深夜0時過ぎ。つまり、ついさっき。
プリンの誘惑に負けたがために、198円と6時間を失ったことになる。
元々、わたしは甘くて口の中でとろけるチョコレートが好きだった。でも、今は全くだめだ。ん、違和感を感じて、腕を見たらじんましんが出ているではないか。かゆい……。
摂取できない物 チョコレート(カカオ)、ココア、コーヒー、紅茶、ウーロン茶、緑茶などカフェインが入っているもの。カフェインアレルギーになったのは、父の心神喪失が明らかになったあとの立て続けの取材のとき。自分を奮い立たせるためにカフェインを摂取しすぎた。それから、10年カフェインレスな生活をしている。
教訓 成分表より自分の目、自分の感覚を信じるべし。