選挙に行こう!

選挙に行こう!

 
 7月2日(土曜日)、7月にオープンしたばかりのLOFT9 Shibuyaで行われた、
「自由解放特区9(フリーガチトーク9) ニッポンの未来はどうなるよっ!? どうしても伝えておきたい参院選の行方(とあれやこれや!!)」
に参加してきました!
 
 出演されたのは、
 首都大学東京教授の宮台真司さん
 立教大学教授の香山リカさん
 弁護士の水上貴央さん
 弁護士の倉持麟太郎さん
 という、豪華キャストでした!
 
 
 憲法について面白い話を聞きました。
 
 水上貴央さんによると、立憲民主主義の視点で見れば、今の与党の憲法改正案は、憲法改正ではなく憲法破壊だというのです。
 
 そもそも現行の憲法の役割は、強大な圧倒的な力を持つ国家や権力から、国民の権利を守るところにあります。日本の戦前は、自分の持つ思想を自由に表現することも許されませんでした。国家にとって都合の悪い思想を持つ人は、「赤だ」「非国民だ」とレッテルを貼られ、人権を守られず、6歳の子どもまで拷問で殺されています。
 国家や権力が暴走しないように、国民一人一人の権利である「人権」を守るもの、それが現在の日本国憲法です。
 
 確かに、人権について具体的に明記されておらず、「憲法」という形式や名前だけを使っている国もあります。こういう国では、「憲法」を理由に、弾圧や、拷問、ひどいときには殺されてしまうおそれもあります。内容は関係なく、「憲法」という形式だけを採用しているので、形式的意味の憲法というそうです。
 
 もちろん、現在の先進国は、フランス人権宣言16条に「権利の保障が確保されず、権力の分立が定められていない社会は、すべて”憲法”を持つものではない」とあるように、権力を制限することにより自由を保障しようとする、立憲的意味の憲法を採用しています。
 日本国憲法もこの立憲的意味の憲法を採っています。
 
 ところが、与党の「改正」案は、権力者の権限を制限せずに、人権保障の範囲を狭め、市民の義務を作るのだそうです。
 こうなると、「憲法」という名の、国民を縛るための道具になってしまいます。これではそもそもフランス人権宣言16条にあるような憲法ではないので、現在行われている議論自体が筋違いとのこと。憲法改正ではなく、憲法破壊が正しい表現となるということのようです。たしかに、国民の人権を守らない憲法は憲法とは言えませんね。
 
 改正案を読んでいないので、どこがどうなっているとは言えないのですが(勉強不足で、すみません)、それが本当なら大変なことが起こります。与党がどのように憲法を変えようとしているのかがもっと周知されるべきですし、議論がなされるべきだと考えています。
 
 水上貴央さんの新刊です。面白い視点で書かれています。
 『ガチで立憲民主主義』
 
 なんと第2部で、鈴木邦男さん、参議院議員の山本太郎さんと、恐れ多くもわたしも、急遽登壇し、質問させていただきました。
 
 
 そもそもこのイベントに伺ったのは、今回の参院選でどこに(誰に)投票したらいいのかという疑問があったからです。選挙がある度にどこに投票したらいいのか悩むのですが、今回はいつもに増して難題です。選挙の争点の一つである「改憲」は日本が今後どこへ向かうのかという切実な問題です。
 強大な国家から一国民を守ってくれるのが憲法です。どのような出自であろうと、どんな思想を持っていようと、個人として国家から守られる。現行の日本国憲法は、戦前の国民をないがしろにした反省を踏まえたものです。
 わたし自身、なんとか生きてこられたのは、現在の憲法に人権が謳われていることが大きな要だったと思っています。時代が違えば、憲法に人権が明確に保障されていなければ、私はこの世に存在していません。わたしはこの憲法を破壊してほしくない。現在の憲法を国家の力を強めるものへ変遷させ、破壊させようとしている政党は論外です。憲法保持の政党で、応援したら議席が取れそうなところはどこか? わたしの一票が無駄にならないためには、どなたへ一票を入れたらいいのか。
 
 この疑問を登壇したみなさんにしてみました。答えは、水上貴央さん、山本太郎さんに話を伺って腑に落ちました。
 
 大事なのは、自分たちの声を直接聞いてくれるのは誰か、議員さんを使って自分たちに何ができるか、この人が議員さんになったらこんなことしたい、という発想ということでした。
 この議員さんはわたしたちに「何をしてくれるか」ということで選びがちだけれど、その人に任せておけばいいなどということはないということ。確かに、すべて任せるというのは、思考停止であり、無責任ですよね。
 
 考えてみれば当たり前のことです。議員は市民の声を代表する人。自分の声を代弁する人です。これが間接民主制の基本です。議員さまは雲の上の人と思い、遠いのが当然だと思っていた自分は無責任だったと反省しました。投票するべき人は、自分の意見を直接政治に反映してくれる(反映してくれそうな)人が一番いい。
 
 比例代表では今まで知り合った候補者さんを思い浮かべて、もう少し悩んでみようと思っています。皆さんに当選してほしい。そう思うと、自分に割り当てられた1票がとても貴重に感じます。
 
 山本太郎さんの「数年したら、発言することもできなくなるかもしれない。僕は本当に危機感を持っています」とおっしゃっていた言葉が重かったです。いま声を上げなければ、自由に思想信条を口にすることができない国になってしまう。そうなれば、戦前と変わりありません。
 
 さて、どうするべきか。もう時間がないぞ。
 
 選挙に行こう!
 
続きの記事もどうぞ。
「選挙に行こう!(2) 憲法について調べてみた」
「選挙に行こう!(3) 憲法について調べてみた」
 

選挙に行こう!」への9件のフィードバック

  1. 「勉強になった!! 勇気が出た!! がんばろう!!」ってのが伝わってきます。(そんなかんじでいいのだよねぇ。)

    なにしろいつもより文が長い!!

  2. 私にとりちょうど良いタイミングの話題である、

    先月に一週間程、イギリスに旅行に行った。イギリスは約16年ぶりである、

    オックスフォードなどを見学したが、
    ストーンヘンジを見学しにソールズベリーに行ったが、市内のカテドラルの大聖堂を覗いたら、何とイギリスの大憲章のマグナカルタのオリジナルが展示されていた。

    マグナカルタの現存するオリジナルは4つ全てイギリスにある、昔にアメリカのワシントンDCの公文書館で独立宣言と並立で展示されていたのを見たが、それでさえ同時代の物だがオリジナルではなく写しである、しかしその写しでさえマグナカルタはアメリカのイギリスと価値を共有するシンボルとして最高公文書である、

    しかしこのマグナカルタはとかく日本人には理解し難い、その昔にイギリスのボンクラの王様ジョンに貴族や諸侯逹がその王の権限を制約する内容を無理矢理に王様ジョンに書かせたに過ぎない代物だからである、

    日本人の発想ならそんなボンクラの無能な王様ならクーデターなどで失脚させ新に有能な王様を着ければ良いだけである、

    しかしそうでは決してないこのマグナカルタこそが、近代の法治国家の人権や権利やその憲法の紛れもない基礎だからである、

    いくら態勢を変えて新たな統治をしたところで、必ずや腐敗は起こり既得権益は生まれ別の名目で人々の権利や人権を犯す事になる、共産党などその酷い例である、

    社会を変えたり政治を良くするのではなく国家やその政治に制限をかけ、人々に影響をさせない事が真の民主主義である、

    言い換えれば社会に背を向け政治に参加せずに選挙にも行かない自由である、

    軽薄な人ほど政治に関心を持て、選挙に行けと声高に主張する

    しかし選挙に行き誰に何処に投票しようとも日本の国会においてはその国会対策において同じである、

    人々が政治に無関心な事で政治が暴走しつ何も言えない社会をやたらと危惧するが、政治とはいつの時代もそうに過ぎない、

    むしろ社会に背を向け政治に参加せずに選挙に行かない自由を非国民と非難され迫害される方が真の民主主義に反する、

    日本の安っぽい文化人や政治家の話に耳を傾けるよりマグナカルタを思い描く事が真の民主主義者である、

    真の民主主義は必ずその果実を伴う、その果実とは創造の果実であり政治や選挙にはその果実は無い!

    全くのプロレスに過ぎない、山本太郎や橋下徹にしても例外ではない、要するにそのパフォーマンスとその演技力の問題に過ぎない、

  3. ↓何を言いたいのか相変わらず分かりませんが(汗)。
     私は今回は共産党に入れたいと思っています。地元の人の為に地道に頑張っている方が出ているからです。やはり党ではなく人ですね。信用出来る人の発言力を増やしましょう。

  4. 松本さん。
    今から暑さが増していきます。
    食事が不規則なのでは?
    もう少し食事を決まった時間で取るのと、
    水分をもう少し多めにとっていかないと
    体が重く動きにくく疲れやすくなてくるようです。
    あと、もう少し朝早めに太陽に光(直接見なくても良いです。)太陽の明るさを目から入れてください。
    ちょっと夜型になって昼は体が重く動きにくくなってる感じです。
    動悸とかしませんか?
    お体ご自愛ください

  5.  安部政権の安保関連法案、これはどう考えても憲法違反です。憲法の範囲内でしか決められない法案、憲法の下部構造にあたる筈の法案を、明らかに憲法に反する内容で通してしまった。
     憲法は国民投票以外では変えられない筈です。
     …こういう政府の暴走に対しても、国民が何も言わなければ、権力は言わない分だけ前に出てくるようになります。そして前に出に分を下がることはない。
     民主主義を取り戻す為にも選挙に行かなければならない。

     無関心は民主主義にはならない。民主主義も戦いです。

     ゴラスさんはスタンスがおかしい。

  6. 麻原彰晃の過ち、

    麻原彰晃とは、この現代日本の民主主義が生んだある意味のその申し子である、

    麻原氏は自らの創造した果実を一時的にせよ自らが掴んだその事は紛れもない事実である、

    しかも麻原氏は自らの境遇の所謂、負の連鎖や視覚障害などマイナスの要素を全てバネにし見事に全て克服している、

    つまりその掴んだ果実はその才能と能力の賜物である、

    しかしその麻原氏が創造し掴んだ果実はその内容においても結果においても最悪の果実であった。

    そして麻原氏はその自らが創造し掴んだ果実を自らが放り出し自滅へと突き進んだ、

    その原因としては2つ、一つは麻原氏が教祖として立ち上げたその教団の成長が思いの外に速すぎて、絶対教祖の麻原氏の教祖としての成長が追いつかないで教祖としてかなり背伸びし無理に無理を重ねていた。私が思うに教団の成長が少なくとも20年は速すぎた。

    そしてもう一つの原因は麻原氏の先天的な欲望にその社会的な上昇志向があり、政治に手を出した事である、

    恐らく麻原氏は自らが創造した仏教的な世界観における一種の原始共産世界の様な事を夢見てそれを実際の選挙などへの出馬で具体的に政治の世界で実現しようとした。

    これか全ての破滅への元凶である、

    現実の人間社会の政治とは何であれ全て醜悪な利権に過ぎない、例外は無い、
    自らが創造するその果実を掴む場では政治は決してないのである、もし政治の世界で自らの創造する果実を掴むなら必ずやそれは破滅する、

    麻原氏の例え最悪であれその自らが創造し掴んだ果実をその果実の多大な恩恵を受けながら政治に手を出した事で全て放り出し破滅に至った。

    つまり政治を志した事が麻原氏の破滅への元凶である、

    麗華さんにはよく心得て欲しい、

  7. 土曜日は、お疲れ様でした。
    とても充実した3時間で、勉強になるところがたくさんありました。
    基礎知識がなく、ついていけないところも多々ありましたが…。
    この記事を、復習がてら何度も読ませていただいています。

    今回は自分の1票を大切にして投票しなきゃと思いながら、どうしたものかと、SNSや公式HP等を見つつ、「この人かなあ」と考えては悩んでいたところ、このようなイベントがあるとお知らせいただいたので、とてもタイミングよく、参加させていただきました。
    比例代表は、わたしも複数当選してほしい方がいて、誰にしようかまだ悩み中です。
    地元の候補者は公約も調べておらず、全く目星がついていないのですが…。

    ところで、青いワンピースとてもお似合いでしたよ!

  8. (自分なりにですが)色々考えて、先ほど期日前投票に行ってきました。もちろん自分の一票で世界が変わるものではありませんが、色んな考え方をみんなが自由に主張できて、争いの起こらない社会になって欲しいと思います。

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