「あっ!」一瞬の出来事

「あっ!」一瞬の出来事

その階段には、途中で狭い踊り場があった。
Aは普段はとても慎重に父の誘導をしていたが、このときはアナウンスミスがあったようだ。
あるいは、父が階段までの歩数を間違えたのかもしれない。
父は踊り場がもう一歩続くと信じ、足を踏み出した。
しかしそこはすでに階段が始まっており、父の足は空を掻いた。
前につんのめるように、父の体が宙に浮いた。
 

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