鈴木邦男さんとの対談(1) (『テロルの決算』【沢木耕太郎】とつながっていた!)
ブログ訪問、コメントをありがとうございます。
「月刊『創』はいつ発売ですか」という問い合わせを何件もいただいています。
6月5日にすでに発売されています。書き方が悪くてすみません。よろしければ、お読みください。
5月27日に『紙の爆弾』という雑誌で鈴木邦男さんと対談させていただきました。
お会いするまえ、鈴木さんについてわたしが知っていたことと言えば、2004年3月に和光大学から入学拒否をされた際、入学拒否に対して反対の姿勢を示してくださったということ、3年ほど前に読んだ『公安警察の手口』を書いた方だということ、プロフィールに書いてあった『一水会』という新右翼団体の顧問をされていること、予備校の講師をされていることぐらいでした。ただ、時折、鈴木さんが書かれた記事を目にすると、世間で極悪人とされる父・麻原彰晃(松本智津夫)に対しても眼差しが優しく、人を否定されない方なんだろうなという印象を持っていました。
しかし、「一水会」ってなに? 「右翼」ってなに? 「左翼」ってなに? どうして公安警察に監視されたの? と疑問が残っていました。『公安警察の手口』を読んでも、調べてみても、自分の言葉として説明できるほど理解するには至らなかったのです。
【テロルの決算(文春文庫)】http://www.amazon.co.jp/dp/4167209144
ところで、対談のお話が決まったころ、沢木耕太郎さんの『テロルの決算』を途中まで読んでいましたが、時代背景が分からず、自分の中でうまく情報の整理ができませんでした。学生時代に、浅間山荘事件や連合赤軍について興味を持って少し調べたことがありましたが、自分にとっては戦前・戦中とあまり変わらない遙か昔の出来事でした。『テロルの決算』の時代も同じ感覚でした。
しかし、よくよく考えてみると――鈴木さんが経験されてきた時代と『テロルの決算』の時代は同じなのではと、対談の当日に気がついたのです。そっか。そっか。鈴木さんは、『テロルの決算』に出てくる山口二矢(おとや)さんや浅沼稲次郎さんのいた時代をリアルに経験された方なんだ! と思ったら、今までの情報が繋がっていきました。
「あの」時代の「渦中」を実際に体験して走り抜けてこられた方だったんだなと、そんなことを考えながら鈴木さんとお会いしました。もうドキドキですよ。あの時代を第一線で経験した方にお会いできてしまうんですから。