感染力高し!“差別され菌”!! 1

感染力高し!“差別され菌”!! 1

 わたしが12歳の時に、植え付けられた菌がある。その菌は、わたしの人生を大きく変えた。それこそ、根底から。
 未だに治癒の見通しはない。その菌を、仮に“差別され菌”と名づける。
 
「安達祐実がかわいいから殺して」「オウム王国のアーチャリー“いじめ地獄”を告発!」「あのアーチャリーが号令した造反信者14人『拉致・監禁』事件!」「“義務教育拒否”の教祖の娘アーチャリー御殿は千坪、四億円」「疑った女性も変死 オウム『アーチャリー』と謎の水死事件」「被害者補償を忘れた麻原三女『アーチャリー』のカナダ大名旅行」
 
 
 これは、12歳のころから、わたしに関して報道された記事のタイトルの一部だ。普通はあることないこと報道されるのかもしれないけど、わたしの場合は、ないことないこと報道されることが多かった。こんな報道されている人、わたしでも怖い。
 
 怖い人が側にいたら嫌だよね? 同じ学校通いたくないよね? 子どもたちへの影響が心配だよね? え、アーチャリーがまだ12歳だって? 年齢なんて関係ない。差別じゃないよ。だって怖いでしょ? あなた、下手したら殺されるわよ?
 
 こうして、わたしに植え付けられたのが“差別され菌”である。この菌に冒された者は、必ず差別される――。
 
 この菌と闘おうとしたこともある。オウム真理教時代、わたしはあまりにひどい報道に対し、裁判を起こせないかと、荒木浩氏にすがりつく思いで相談をした。荒木氏は当時広報副部長で、マスコミ対応などの責任者だった。でも、荒木氏はわたしが未成年であることを理由に、裁判は起こせないと言った……。
 
 民法によると、未成年者が裁判を起こすなどの法律行為をする場合、法定代理人の同意が必要だそうだ。この法定代理人とは、要するに親のこと。親がいない場合は、裁判所が決めた後見人を指す。
 なーんだ。母が同意すれば裁判起こせたんじゃないか、と知ったときはショックだった。母とは連絡は取れていたから。
 
 保護者がいなくて、知識がない子供は、自分の身を守ることもできない。そうしている間にも、“差別され菌”はわたしを侵し続けていった。
 
 報道がどれだけいい加減だったか、一例を挙げよう。
 
 確か三女アーチャリー激やせ! みたいな週刊誌の記事が出た。警察が、「アーチャリー」を怒鳴りつけてやった、と書かれている謎の記事。実は当時、激やせしていたのは姉の宇未で、残念ながらわたしではなかった。「あー。それ、わたしだよ。無法な警察の言うことを聞かなかったら、怒鳴りつけてきたんだよ」と宇未。
実は宇未、母と間違われて報道されたこともあった。マスコミは、六児の母と十四歳の少女の見分けもつかずに報道していたことになる。当時の報道は本当にひどかった。
 
 『止まった時計』にも書いたが、わたしが泣き寝入りをしている間に、マスコミは「三女アーチャリー」という別のキャラクターを完璧に作り上げてしまった。
 最初は「おちゃめ」程度だったのが、段々と、わがまま、凶暴、凶悪とまるで犯罪者のようにキャラに肉付けがされていく。ストーリーを考えるのは、それほど難しくない。既にキャラは立っている。
 
 マスコミがマスコミに影響を与え、その影響を受けたマスコミがストーリーを発展させ、それを読んだマスコミが別の媒体で報道する。その報道にまたマスコミが影響を受け――。
 「三女アーチャリー」は、モンスターになった。
 
 一人歩きをはじめた「三女アーチャリー」は止まらない!
 
 日本広しといえど「アーチャリー」と名づけられたのはわたしだけ(多分)。だから、「三女アーチャリー」さんがやったことは、全部わたしがやったことになってしまう。
 
 歩いているだけで通報されるのは、「三女アーチャリー」ではなく、わたし。今から考えれば、「モンスターが町を歩いている!」と危機感を持たれてしまうぐらいの報道がされていたのだろう。
 義務教育の就学拒否、大学入学試験の合格後の入学拒否、入居の拒否、アルバイトをクビになることも何度もあった。
 
 生きてちゃいけないって言われても、わたしは生きているんだよ〜! 学校行きたいよ。大学行きたいよ。アルバイトしたいよ。働きたいよ〜!!
 
 教団にいた頃も、日本社会から拒否されていることは理解していたし、生きていけなくなるかもしれないとは思った。
 精神的な意味だけではなく、衣食住がなくなるかもしれないという話はよくあった。でも、教団を離れた後に直面した現実に比べれば、大したことはなかった。
 だって、教団にいる間は、わたしが教団の人とお話ししても、お食事しても、教団の人はそれが理由で差別はされないでしょう?
 
 教団を離れたあと、わたしは“差別され菌”の威力を思い知ることになる。何と、この菌はわたしを人間扱いしたり、善意を持ってくれた人に、感染するのである。
 
 それまで、わたしはこの菌の感染力をよく知らなかった。
 悪意なくわたしに関わってくる教団外部の人が、いなかったからだろうか。
 
 何言っているんだ。“差別され菌”? 物語としては面白いけど、差別なんてうつらない。“差別され菌”なんて存在しない!
 
 おそらく多くの方はそう考えるだろう。
 
 しかし、残念ながら、今の日本ではうつるのだ。本当に。
 
 (深刻に書くのもなんだかなと思って、自分の過去なのでギャグ調にしました。笑い飛ばさせてください。ご不快に思われた方は、ごめんなさい。2に続きますー。)
 

感染力高し!“差別され菌”!! 1」への7件のフィードバック

  1.  あるね。SNSでつながっていると気付いて心配のメッセージ送ってくる友人とか。
     私の気付かないうちに私と関係が切れていった人もいるかもしれない。
     でもどっちとつきあうかを選ばなければならないなら私はりかさんだね。私はりかさんが悪魔だとしても構わないんだ。

  2. >どうも、悲劇のヒロインは卒業するべき1はどうも麗華さんのお気に触った様で削除されました。

    コメントが三回だから削除されたんじゃないの?

    >Suzukiさんと麗華さんはどの様な関係なのでしょうか?

    又始まった(。>д<)…ハテ、ではどのような関係だと言いたいのですか?

    >私のコメントに対する麗華さんの代弁をSuzukiさんがされていると考えて良いでしょうか?

    良くない。麗華さんの代弁をしてると取られると迷惑です。(向こうも迷惑でしょう)私はそんな責任は負えないし、そもそも麗華さんとは意見が違う。

    >私は一向に構いません、ならSuzukiさんが代弁して下さい、

    彼女の代弁は出来ないんだけど、私の意見なら、もう既に書いてると思うんだけどな〜。

     教団を任されたから…そうに違いない!新しい団体を作るなら…こうでなければならない!

     何を根拠にそんなことを断定してるのかと言ってるだけです。事実が無いのならそれは妄想ですよ。そして事実については延々と答えられない&#10549;
     上祐が知ってたからアーチャリーも知ってた“筈だ”!とか、妄想ですよ。

     以上のように、この人の本質は“疑い”なんです。疑念。人を疑い続けるという、人間の最も弱い部分、どんな心の弱い人でも出来るだろう安直な状態に陥ってる。

     あること無いこと書いた上祐の話しを自分で勝手に聞き続け、元々あった自分の弱い心につけ入られ、光の輪に洗脳されてしまった憐れな人です。

     本人が信じ切ってるんだから仕方ないでしょ。

  3. 【速報】ロシア当局、オウム幹部逮捕
    中心人物、日本と連絡か
    【モスクワ共同】ロシア連邦保安局(FSB)は7日までに、ロシアでテロ組織に認定されているオウム真理教の幹部で、ロシア国内での活動の中心人物とされるミハイル・ウスチャンツェフ容疑者を逮捕したと発表した。モスクワの裁判所は7日、勾留期間の3カ月延長を認めた。ロシアメディアが報じた。
    連邦捜査委員会によると、ウスチャンツェフ容疑者は日本の組織のリーダーらと連絡を取り、資金集めをしていたというが、日本の具体的な組織名には言及していない。同容疑者は南部ボルゴグラードで5月1日、組織の活動に勧誘する目的で地元住民と面会していた際に逮捕された。
    朝からこんな拍手をした事がない。

  4. 自分達は、差別され菌とか言ってるけど、それは保身の為に言ってるだけ。
    実際は、被害者や事件を心の深くでは見えない菌の様に不快に思ってる点だ。
    心の不快を浮上させない様に保身で自分の事を菌だと言ってる。
    あの当時を知る国民は、特に都民は、今でもオウム事件に関してPTSDを持ってる。
    それは当時の電車の運転士も被害者を搬送した救急隊・治療した医者、看護した看護婦、戦った弁護士も1人の人間として辛さを持ってる。サリンを撒かれた被害者だけじゃない。

  5. これの何処が精神衰弱?

    認識できてるじゃない?

    オウム真理教による一連の事件で死刑が執行された教団元代表の松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚(63)が6日の刑執行直前、収容先の東京拘置所の職員の聞き取りに対し、自身の遺体の引き取り先として四女を指定していたことが関係者への取材で判明した。元死刑囚は家族や弁護人の面会にも応じない状態が続くなど精神状態に問題があるとして執行を疑問視する声があったが、少なくとも意思表示はできる状態だったとみられる。
    松本元死刑囚の精神状態の評価を巡っては、2審の弁護団が「意思疎通ができない」として控訴趣意書を出さず、訴訟能力がないと主張した。だが、東京高裁は2006年に趣意書未提出を理由に控訴棄却を決定。決定は精神鑑定の結果を踏まえ「訴訟能力を欠いていない」と判断した。
    刑事訴訟法は、死刑囚が心神喪失状態にある場合は法相の命令で執行を停止すると定める。関係者によると、元死刑囚は職員が呼び掛けても反応を示さないが、食事は自分でとるなどしていた。
    一方、再審弁護人の弁護士は7日、遺体と遺品を元死刑囚の妻に引き渡すよう求める書面を上川陽子法相などに郵送したと明らかにした。「家族や弁護人が現実に認知した精神状態からすれば特定の人を引き取り人として指定することはあり得ず、到底納得できない」としている。

  6. なるほど。
    入学拒否などの権利侵害も含め、裁判と刑罰の外で、私刑が起きる社会。私刑はしばしば、人権を侵害する。
    マスコミの記事というのも、恐ろしいですね。根も葉もない情報を無責任に垂れ流す。
    これからの人生でも、ひどく風当たりが強い状況に直面するかもしれません。でも、松本さんのことをとっくに同じ人間だとわかっている人も、またいますから。楽しんでいいし、学んでいいし、または恋をしてもいいんじゃないと、そう考える人も世の中いっぱいいますから。負けないで。きっといい出会いがありますよ。

  7. 被害妄想はよくないです。オウム事件の加害者である事実をしっかり認めて下さい。オウム事件はいまだ解決してないです。多くのサリン事件被害者に対し一刻も早く償いをするべきです。本当に泣きたいのはオウム事件の被害者達の方です。早く被害者の方々に謝罪と償いをするべきです。それがオウム教祖家族関係者のやるべき事で一番大切な役割で逃げる事の出来ない一生の義務なのです。

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