刑事訴訟法を無視? まさか……

刑事訴訟法を無視? まさか……

裁判所のなりふり構わないやり方に危機感を覚えた弁護人は、裁判所に、「鑑定の形式」につき、刑事訴訟法上の鑑定の規定に基づいて、公開の法廷での鑑定人の宣誓、鑑定人尋問等を求める書面を提出しました。
しかし裁判所は、裁判所側鑑定人として選んだ精神科医の西山氏に、"非公開"で宣誓させ、刑事訴訟法の「鑑定」の規定に基づく、鑑定人尋問も行いませんでした。
しかもこの情報が弁護団の耳に入ったのは、後日のことです。
裁判所は後ろめたかったのか、非公開の宣誓等を、密室で、弁護人にも知られないようにこっそりと行ってしまったのです。
この話を聞いたとき、弁護人があぜんとしていたのが忘れられません。
弁護人は西山氏が"鑑定人"として選任されたあとも、さらに、3人目の精神科医による意見書要旨1通と、4人目の精神科医の意見書を、裁判所に提出しました。
裁判所のやり方から見て、精神科医としてほこりを持った、まともな"鑑定人"が選ばれている可能性は、ほとんどありませんでした。
弁護人にできることは、できるだけたくさんの精神科医に父を診せ、意見書を書いてもらうことぐらいでした。
できるだけ広く、公正な意見を集めたかったのだと思います。
※弁護人の活動や裁判所の対応などは、「獄中で見た麻原彰晃」(インパクト出版)の「麻原彰晃氏控訴審の経過概要」を参考にしました。
 

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